第18話:魂の切り売りと、汚れた札束

【実録】ギャンブル破滅物語:自己破産への軌跡

今回お話しする内容は、泥谷(どろや)の人生において最も闇が深く、重い一線を越えてしまった時期の記録です。

​本来であればすべてをありのままに綴るべきですが、あまりにセンシティブな内容を含み、社会的な影響やリスクを考慮し、具体的な手法については一部伏せて執筆することをお詫び申し上げます。

​ここに記すのは、ギャンブル依存症によって倫理観が完全に麻痺し、まともな判断ができなくなっていた過去の私自身の過ちです。現在は深く反省し、二度と繰り返さないと誓い、法を遵守した生活を送っております。

​本記事は、こうした行為やオンラインカジノ等の違法賭博を推奨・助長する意図は一切ございません。 SNS等での安易な「資金調達」の誘いは、人生を修復不可能なレベルで破壊する罠です。どんなに追い詰められても、決して手を出さないでください。もし今、かつての私のように暗闇にいる方がいれば、一人で抱え込まず、必ず公的な相談機関や専門家を頼ってください。

二度目の限界は、一度目よりもずっと冷たく、鋭かった。

​消費者金融も、クレジットカードも、すべてを食い潰した俺の前に残されたのは、ただの絶望だった。

​「どこかに、まだ金はないか……」

​震える指でSNSを検索し、俺は一つの投稿に目を止めた。

『独自案件。数十万の資金調達可能。お困りの方はDMまで』

​冷静な人間なら一目で「罠」だと見抜くだろう。だが、溺れる者はカミソリの刃でも掴む。俺が掴もうとしたのは、救いの手ではなく、自分を切り刻むための刃だった。

​SNSの闇、加速する転落

​顔も名前も知らない相手とのDM。

提示された「手法」は、耳を疑うほど禍々しいものだった。

​詳細はここには書けない。

ただ、一つだけ言えるのは、俺はついに「一線」を越えたということだ。

真っ当な社会のルールをゴミ箱に捨て、「真っ当に生きるための権利」を、歪んだ細工によって闇へと切り売りしたのだ。

​それは、単なる借金ではない。

自分の積み上げてきたものを汚し、二度と元には戻れない領域へと足を踏み入れる、取り返しのつかない冒涜だった。

​「これで、現状を打破できるかもしれない……!」

​俺は、その闇の手続きに身を投じた。

手元に入った金から、法外な「代償」として10数万円を相手に支払った。闇の住人に金をむしり取られながら、俺は「助かった」と安堵していたのだ。もはや、真っ当な倫理観など微塵も残っていなかった。

​戻れない過去、賭けるしかない未来

​「なんで、あんな場所に足を踏み入れてしまったのか……」

​ふとした瞬間に、冷や汗とともに後悔が襲う。

親が必死に作った貯金を差し出して守ってくれた、あの「ゼロ」の地点。そこからすべてが狂い出した。

​戻りたい。心からそう願った。

けれど、もう戻るための橋はすべて、自分自身で焼き払ってしまった。

​今の俺にできることは、この「自分を切り売りして手に入れた金」を、さらに大きな金に換えることだけだ。

​オンラインカジノで再起を図る。それ以外の道は、脳のどこを探しても見つからなかった。

​親に嘘をつき、自らを汚して手に入れた冷たい紙幣。

それを握りしめて、俺は24時間光り続けるスマホの画面へと、最後の一歩を踏み出した。

​この賭けに勝てば、すべてをチャラにして、また「まともな人間」に戻れる。

そんな、呪いのような幻想だけを唯一の道標にして。

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