​第11話:死刑宣告と、震える指先

【実録】ギャンブル破滅物語:自己破産への軌跡

本記事は過去のギャンブル依存症による深刻な債務状況を告白するものであり、借入れや返済の滞納を推奨するものではありません。

また、クレジットカードのショッピング枠の現金化は、各カード会社の規約で固く禁止されており、強制解約や残債の一括請求、さらには詐欺罪に問われるリスクもある極めて危険な行為です。

現在お悩みの方は、自分だけで解決しようとせず、速やかに弁護士や多重債務相談窓口へご相談ください。

借金を借金で返す。

その綱渡りの日々を、俺は綱の上で曲芸でもしているような、どこか他人事のような気分で繰り返していた。

​だがある日、一通の通知が、その綱を根元から叩き切った。

「ご利用限度額の減額、および返済専用への変更」

​無機質な文字が並ぶその書面は、実質的な「死刑宣告」だった。

まだ現金化できる、まだ回せると思っていた最後のカードが、突然、息の根を止められたのだ。

​与信という名の、冷徹な審判

​「はあ……!? なんだよこれ……! ふざけんなよ!!」

​誰もいない部屋で、俺は怒りとも恐怖ともつかない震える声を絞り出した。

​一度も遅れずに返していたじゃないか。利息だっておとなしく払っていただろう。なのに、なぜ今、梯子を外すんだ。

予想だにしなかった「青天の霹靂」に、視界がチカチカと白く明滅した。

​貸し手側は馬鹿じゃない。

彼らは定期的に「途上与信」を行う。他社での急激な借入増加、不自然なショッピング枠の使い方。それらを統合して、彼らは冷酷に、そして正確に判断したのだ。

「こいつは、もう限界だ。これ以上貸せば、一円も戻ってこなくなる」

​俺という人間が、金融システムから「ゴミ」として切り捨てられた瞬間だった。

​思考の霧と、絶望の検索履歴

​それからの日々は、まさに地獄だった。

仕事をしていても、食事をしていても、頭の中は借金の数字だけで埋め尽くされる。

何をしても、手に付かない。

楽しいことや嬉しいことがあっても、心の底から笑う感覚を失っていた。

いつもなら救いだったはずの液晶の光すら、今はもう忌まわしい。

​いずれ近い将来に破滅するだろうと死期を悟りつつ、それでも俺は「親にバレること」だけは避けたかった。秘密にしたまま、なんとか処理できないか。そんな無謀な模索を始める。

「親に黙って自己破産できないか」

​だが、そんな金がどこにある。弁護士費用はどうする。

親に隠したまま立ち回る方法を、狂ったようにスマホで検索し続けた。

だが、調べれば調べるほど、現実は残酷な答えを突きつけてくる。

「隠し通すのは、もう不可能だ」

​家賃滞納、学生ローン、就職浪人。そしてパチンコにまつわる数々の嘘。

これまで積み上げてきたすべての虚飾が、巨大な津波となって俺を飲み込もうとしていた。

どこをどう計算しても、いつ、どこでバレるかの時間の問題でしかなかった。

今の俺に、もう「枠を削る」ための手札すら残っていなかった。

​最後の決断、白旗を上げる

​逃げ場を失い、袋小路に追い詰められた俺に残された道は、たった一つ。

「親に打ち明ける」

​これまで散々心配をかけ、裏切り、嘘を重ねてきた両親。学費を始め、これまでどれだけの金と迷惑をかけてきたか。

両親が手塩にかけて育て、願ってくれた俺の未来を、俺は自らの手でドブに捨てたのだ。

それを、他ならぬ自分の口から伝えなければならない。

ここから先は、俺の人生が一度、木っ端微塵に壊れる物語だ。

← 前の話へ   |   次の話へ →

タイトルとURLをコピーしました